僕はこれまでリフォーム業歴12年で、800件以上の現場を経験してきました。特に間取り変更があるような全面リフォームを得意としています。「トイレ(便器)を100台以上は販売した経験もある」ので、アラウーノの率直な意見をお話しします。(ちなみに、微妙な部分も正直に書いています)
まず、この記事を読んでるということは、
「アラウーノの評判って実際どうなの?安心して選んでいいの?」
という疑問があると思います。ネットで検索すると苦情やトラブルといった悪い口コミ(悪評)もありますしね。
まず大前提として『商品を良い悪いの二択では評価できない』という事実があります。どれだけ有名な商品でも「Aさんは絶賛してるけど、Bさんには微妙・・」というのはよくある話ですよね。
例えば、食べログで4点と評判の良いイタリアンのお店に行っても「パスタがあまり美味しくなかった」と感じることがあるように、トイレも「使う人のタイプ(トイレ空間の優先順位(居心地・機能面)、掃除の頻度、設置場所(トイレの広さ・1階or2階)、予算」によって評価が変わる訳ですね。
ですが現実問題として、自分と同じ人間は存在しないので、あらゆるトイレ(便器)の評判や口コミは参考材料の一要素でしか使えません。つまり評判が良いトイレ(便器)を選んだとしても、
ということ。
なので、この記事にアラウーノの口コミを掲載してますが、トイレ(便器)を選ぶときは他人の口コミを鵜呑みにせず「自分自身の基準(価値観や利便性)」で良い悪いを判断してください。
具体的には、
- トイレ(便器)を選ぶ基準を明確にする
- 複数のメーカー、トイレ(便器)を比較する
- 消去法で自分に合ったトイレ(便器)を選ぶ
といった感じですね。(リフォーム業者の選び方は、また後でお話しします)
では早速、「アラウーノを選ぶべきか」という疑問について。
僕個人の意見は、
ので「予算を抑えつつ、タンクレスにしたい人」には最有力の一つだと断言できます。
逆にいうと「最高級のトイレが欲しい!」という品質最優先の人には不向きかなと。その理由も含めて、まずはアラウーノの全体像から順番にお話しします。
アラウーノの特徴|価格
(引用:Panasonic)
アラウーノはPanasonicのタンクレストイレとして発売されました。グレードが4種類(L150・S160・V・小規模施設用)に分かれており、欲しい機能に合わせて予算を調整できます。
- 品質重視の人 → L150シリーズ
- 予算重視の人 → Vシリーズ
- 品質重視だけど、最低限の機能で良い → S160シリーズ
と予算や家の状況に合わせて選べます。
アラウーノのメリット
そしてアラウーノには掃除しやすい機能性が豊富にあります。自動で洗剤洗浄をする「激落ちバブル」や男性の小便汚れを抑える「トリプル汚れガード」。水垢汚れが少ない「スゴピカ素材」に、汚れが入る隙間をなくした「スキマレス設計」。オゾン水を便器内にまく「オゾンウォーター」に、便器からイオンを放出して脱臭する「ナノイーX」。少量の水で勢いよく流す「ターントラップ方式」も採用されています。
なにより、Panasonic独自の「有機ガラス系の便器」が好きな人にとっては、
と即決で選ぶ人も多いです。(有機ガラスならではのデメリットは後で解説します)
アラウーノは機能性も去ることながら、予算も抑えられた商品。とはいえ、L150シリーズだと38万円以上になるので、割引率も重要になってきます。なので、アラウーノが欲しいけど「安くしたい!」という人は、業者選びにも注意してください。
【参考】アラウーノ・アラウーノVの値引き率は?【55%OFFでも高額になる理由】
アラウーノのデメリット|有機ガラスの黄ばみ
アラウーノは価格が安いのが特徴ですが、その理由は素材が「陶器でなく有機ガラスだから」。有機ガラスは強いブラシで掃除すると傷がつくのでできない。だから全自動の泡洗浄を採用してますが、全部自動で掃除するのは正直いって厳しいです。
そして有機ガラスは劣化するので数十年後は黄ばみがでる可能性が高い。(もちろんパッキンの劣化もあるので、黄ばむ前に交換する時期はあると思いますが)なので素材が陶器ではないのは、一つのデメリットといえます。
アラウーノは洗剤が出ないトラブルも?
「洗剤が出なくなった!」と僕自身何度かクレームをもらったことがあります。よくある原因はこの3つ。
- 洗剤の残量が少ない
- 洗剤タンクがしっかりはまっていない
- 洗剤フィルターにゴミがつまっている
他にも設定が間違ってるなど、簡単なケアレスミスが原因の場合が多いです。とはいえ機械ものなので数十年後は故障する可能性もあることだけ、頭に入れておいてください。
アラウーノでの補助金、助成金
水回り設備の交換は、「リフォーム補助金の対象になることが多い」です。例えばトイレ、お風呂に手すりを設置する。洗面所の段差をなくすなど、バリアフリー設計にすると「介護保険の補助金」。キッチンを節水水栓にする、給湯器をエコジョーズに交換することで「省エネ関連のリフォーム補助金」をもらえる可能性もあります。
市町村独自の補助金があるので、依頼する業者に相談してみてください。そして国が実施する2024年のリフォーム補助金も確認しておきましょう。
2024年のリフォーム補助金(助成金)
知っておきたい、リフォーム補助金は大きく分けてこの3つです。
- 住宅省エネ2024キャンペーン
- 介護保険リフォーム
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業
住宅省エネキャンペーンは「予算上限が決まってる」ので注意してください。では順番に解説します。
内容は簡潔に書いてます。「重要なのは具体的に知ることではなく、全体の概要を理解すること」。補助金の存在だけ知っていれば、あとは依頼する業者に任せるほうがスムーズに申請できます。
住宅省エネ2024キャンペーン
住宅省エネ2024キャンペーンは具体的に4つの制度に分かれています。
子育て支援事業 | 既存住宅の省エネ改修 | 上限30万/戸 |
---|---|---|
窓リノベ事業 | 高断熱性能の窓を設置 | 上限200万/戸 |
給湯器エネ事業 | 高効率給湯器の導入 | 8万~18万/台 |
賃貸給湯器エネ事業 | 高効率給湯器の導入 | 5万~7万/台 |
名前の通り「省エネリフォーム」をすると補助金の対象になります。具体的には、
- 断熱リフォーム(断熱窓、断熱材など)
- 省エネ給湯器交換(エコジョーズ、エコキュート、エネファームなど)
などを工事すれば良いです。「給湯器や窓交換だけでも申請できる」ので、使いやすい補助金ですね。そして窓リノベ事業は最大200万まで補助されるので、全面リノベーションする人はさらにお得に工事できます。
住宅省エネ補助金の申請は「施工業者が行う」ので、依頼する業者さんと相談しながらリフォーム内容を決めるのがお薦めです。
介護保険リフォーム
介護保険リフォームは「高齢者・障がいのある方」を対象にした補助金です。自己負担が少ないお得な補助金ですが、知らない方もいるので紹介しておきますね。
- 上限額:住宅改修費限度額20万円から、自己負担1~3割を除いた金額(最大18万円)
- 受給対象者:「要介護」もしくは「要支援」認定を受けてること
- 補助金給付方法:基本は工事完了後に保険金が給付される
事前の申請は基本的に「ケアマネージャーによるケアプラン作成」が必要です。申請が許可されないと工事着工できないので注意。保険工事の内容は「手すり設置・段差解消・扉交換・トイレ交換(和式から様式)・その他不随する工事」が対象ですが、詳しくは市町村の介護保険制度を確認してくださいね。
長期優良住宅化リフォーム推進事業
この補助金は国、国土交通省が実施してる補助金です。
リフォーム内容によって「最大100万か最大200万」の補助金を受けられるので、フルリフォームを検討してるなら使わない手はないです。具体的には以下のとおり。
- 長期優良住宅認定の基準を満たすと、最大200万円
- 一定の性能確保を満たすと、最大100万円
ただし注意点として「事前に事業者から申請」する必要があります。(補助金の申請実績が多い住友不動産なら安心ですが、変な会社に依頼すると申請漏れなどのリスクもあります)
補助金を受ける条件には、
- インスペクション(現況調査)の実施
- リフォーム後に一定性能基準を満たすこと
- リフォーム履歴と維持保全計画の作成
と3つありますが、基本的には信頼できる業者に依頼しておけば問題ありません。
ちなみに長期優良住宅に認定され一定の条件を満たすと、固定資産税の軽減措置が受けられる場合もあります。
ここで紹介した3つの補助金以外にも「市町村独自で給付してもらえる補助金もある」ので、必ず依頼する業者に確認しておきましょう。
アラウーノの良い口コミ、評判
「利用者の口コミほど頼りになる情報はない」という意見もあるので、ネットにある口コミを掲載しておきます。
他のトイレには無かった泡で洗うというのが気になってアラウーノにしました。他社と比べると比較的据え置き価格で、大丈夫かなと思っていましたが使ってみて本当にいいですねこれ。泡がサーッと洗ってくれるので日頃の手入れ知らずと言いますか、手入れするのは表面と便座周りくらいで中は2週間に1回くらいの頻度なので随分と楽に使えています。それにスキマレス設計というくらいですから便座には隙間が本当になくてサッと拭けています。引用:リノコ
うちの家は山に近い分、低い水圧に対応しているものでないといけないのですが、アラウーノなら対応してくれているので安心して購入できました。それに比較的寒い地域でもあるので暖房便座はかかせません。それが値段を節約出来る上にすぐに暖かくなるというので文句のつけようがありません。あまりの寒さにトイレにヒーターでもつけようかと思っていましたが、これならなくても大丈夫そうです。おしりが温かいのでいつもより快便な気もします(笑)引用:リノコ
三大会社から中々決まりませんでしたが、Panasonicのトイレに決断しました。決め手になったのがノズルのステンレス。そんなところかと言われそうですが、これが私にとってはかなり重要なところ。慢性的ないぼ痔に悩まされている私にとってはこのおしり洗浄は必需品となっています。そんなノズルにステンレス製があると聞き、耐久性、清掃性なんかを聞いているとこれが一番いいと判断しました。使ってみて数日ですが、手入れもひと拭きで簡単です。圧力も調度良く、気に入りました。引用:リノコ
ちょっと素材が気になりましたが気を付けて手入れすればなんとかなっています。陶器に比べて汚れにくいのはいいと思ったのですが、その分ガラスを扱うまでとはいかないまでも専用のブラシで掃除しないとダメなのがちょっと面倒ではありますね。まぁそんなに手入れする頻度があるわけではないですが。かと言って中性洗剤で洗えるのはいいですね。そんなにホイホイ専用の洗剤買ってられないので、これは非常にいい点だと思いました。引用:リノコ
アラウーノの悪い口コミ、評判
色んな口コミなんかを見て総合的にこのトイレが1番いいと感じて決めました。泡がついているので飛び散りにくいとなっていたので期待していましたが、思っていたよりも飛び散りありますよ…。水位が思っていたよりも高く、若干飛び散り気味にあります。予想外でした。そんなにひどくはないのですが、そこを推しているならもっと改善をしたほうがいいのではと思います。それ以外は特に気になる点がないのでぜひ頑張って改善して欲しいですね。引用:リノコ
アラウーノの新しい口コミ、評判
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ネットを検索した限り、事実として悪い口コミと良い口コミがありました。
一個一個の口コミを吟味してもあまり意味がないので、共通点だけいうと「トイレを選ぶ基準が明確な人」は商品選びが上手くいっている、というのが僕の意見です。
選ぶ基準が曖昧な人ほど、値引き額に流されて「安かろう悪かろう」の商品を選びがち。
なので口コミに左右されず、実際に業者に相談しつつ、自分の基準(価値観)で商品を選定する意識が重要になってきます。
アラウーノ評判のまとめ
最後にまとめると「商品単体で良い悪いは判断できない」という前提を踏まえた上で、
- アラウーノはPanasonicのタンクレストイレとして発売
- 予算や状況に合わせて選べる「L150・S160・V」シリーズ
- 自動で洗剤洗浄をする「激落ちバブル」
- 男性の小便汚れを抑える「トリプル汚れガード」
- 水垢汚れが少ない「有機ガラス系・スゴピカ素材」
- 汚れが入る隙間をなくした「スキマレス設計」
- オゾン水を便器内にまく「オゾンウォーター」
- 便器からイオンを放出して脱臭する「ナノイーX」
- 少量の水で勢いよく流す「ターントラップ方式」
という特徴は「予算を抑えつつ、タンクレスにしたい人」にアラウーノはお薦めの商品です。
あとはショールームで実物に触れて、実際に体感した印象から 『自分の基準』でトイレを選ぶのが大切です。
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ちなみに、見積もりして「はい、お願いします」ではダメで、こっちの予算に合わせてもらう工夫が必要なんですよ。この前提を間違っている人が意外と多いです。
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