僕はこれまでリフォーム業歴12年で、800件以上の現場を経験してきました。特に間取り変更があるような全面リフォームを得意としています。「トイレ(便器)を100台以上は販売した経験もある」ので、トイレについて詳しく解説していきます。
まず、この記事を読んでるということは、
「便座一体型トイレって実際どうなの?デメリットはないの?」
という疑問があると思います。実際、グーグルで「ウォシュレット一体型 デメリット」「シャワートイレ一体型 デメリット」と検索する人は沢山います。なのでまずは、便座一体型トイレの特徴を解説。
その後に「便座一体型のデメリット、故障した場合の対処法」をお話ししていきます。
便座一体型トイレとは|各メーカー商品を解説
まずトイレには「便座一体型トイレ」「分離型(組み合わせ便器)」の2種類があります。
便座一体型トイレ
便座一体型はその名の通り、便座と便器が一体になっているタイプ。便座一体型トイレは「LIXILプレアスLS」「TOTO GG/GG-800」が代表的です。
分離型トイレ(組み合わせ便器)
分離型は便器と便座が別になっているトイレのことです。分離型(組み合わせ便器)だと「LIXILアメージュ便器」「TOTO ピュアレストEX・QR」が有名ですね
各メーカー便座一体型の商品ラインナップ
ちなみに「ウォシュレットはTOTOの商品名。シャワートイレはLIXILの商品名」になります。各メーカーの便座一体型の商品ラインナップは以下の通り。
TOTO | ネオレスト、レストパル、GG、GG800、ZJ1、ZJ2、NJ1、NJ2 |
---|---|
LIXIL | サティス、プレアスLS |
Panasonic | アラウーノ |
現在販売してるタンクレストイレは便座一体型が主流です。ですが、以前のINAXサティスのように便座のみ交換できるタイプも販売されていました。
便座一体型のデメリット3選
まずは便座一体型のデメリットを3つお伝えします。
便座の故障で、便器全体を交換する可能性もある
便座一体型の一番のデメリットは「部分的な修理が難しい」という点。例えば「ウォシュレットのノズルが故障して出てこない」というときに、トイレ本体ごと交換しないといけないリスクがあります。
実際、僕の知り合いにも「ウォシュレットのノズルから水がでなくてメンテナンス依頼したけど、トイレ本体ごとの交換をしなければいけなかった」という方がいました。
また「数十年経つと部品が廃盤になることも多いので、年数が経つごとにリスクが高くなる」ことを覚えておいてください。
便座を自由に選べない
ウォシュレット一体型の場合は「決まった仕様の中から便座の機能を選ばないといけない」のもデメリットですね。例えばTOTO GG-
800の場合は、ウォシュレットのグレードを3パターンしか選べません。
逆に分離型(組み合わせ便器)の場合は、選べるウォシュレットの自由度が広がります。TOTOのウォシュレットは「瞬間式のアプリコットが4種類」「貯湯式のウォシュレットS、SBで5種類」と、全部で9種類から選ぶことができます。
なので「分離型であれば、より自分好みのウォシュレットを選べる」という利点があります。
金額が高くなる
ウォシュレット一体型は便座の種類が決まってるので「金額を抑えるのが難しい」というデメリットもあります。分離型の場合は、極端にいうと「他社メーカーの便座を使うこともできる」。
例えばTOTOのピュアレストEXに、値段が安い「Panasonicの温水洗浄便座ビューティトワレを組み合わせれる」ので、予算を抑えることもできるんですね。
便座一体型のメリット3選
次は便座一体型のメリットを3つお話しします。
段差や隙間が最小限だから、掃除がしやすい
ウォシュレット一体型は便器に合わせて、便座を作ってるので「段差や隙間が最小限で、非常に掃除がしやすい」です。TOTOネオレストであれば「お掃除リフト」、ワンプッシュで便座が上がる仕組みがあるので、便器と便座の隙間もラクにお掃除ができます。
もちろんLIXILプレアスでも「お掃除リフトアップ」があるので、「ウォシュレット一体型は分離型に比べると掃除がしやすい」のは間違いありません。
スッキリしたデザインで、見た目が良い
ウォシュレット一体型は「見た目がスッキリしてオシャレ」なのもメリット。インスタグラムで投稿されてるトイレも、一体型が多いですね!
TOTO GG800
LIXIL プレアスLS
TOTOネオレスト
便器と便座の相性が良いので、座り心地が良い
あと当たり前かも知れませんが「便器と便座の相性が良いので、座り心地も良い」です。分離型はウォシュレットを自由に選べる反面、相性の悪い便座を選んで後悔する方もいます。
例えばLIXILのアメージュに、Panasonicビューティトワレを選ぶのはNG。LIXILは便器のフチが薄いので、他メーカーの便座だと微妙にズレることがあります。
他にもTOTOの便器「セフィオンテクト」は親水性なので「汚物の汚れが落ちやすい反面、水垢の汚れは落ちにくい」という欠点があります。なので便座は「きれい除菌水がある、TOTOのウォシュレットが良い」。
このように便器と便座にも相性があるので「ウォシュレット一体型を選ぶのが一番確実」といえます。
便座が故障した場合の対処法
ウォシュレットは家電製品なので「10年前後で故障する」可能性があります。その場合はリフォーム業者に依頼する前に、メーカーに問い合わせのがお薦め。電話相談であれば無料でできるので、故障の原因だけ教えてもらい「部品を購入すればセルフメンテナンスできる」こともあります。
ご自身で修理するのが難しい場合は、そのままメーカーメンテナンスに依頼してください。もちろん工務店経由でメーカーメンテナンスを依頼することも可能です。
TOTO | TOTO修理問い合わせ |
---|---|
LIXIL | LIXIL修理問い合わせ |
Panasonic | Panasonic修理問い合わせ |
便座一体型のよくある質問
- 便座一体型にすると掃除は楽になりますか?
- はい、分離型に比べると遥かに楽になります。特にウォシュレットと便器の隙間にホコリが溜まらないのが良いですね
便座一体型のデメリットまとめ
最後にまとめると、
- 便座一体型は故障した際に、便器ごと交換する可能性がある
- ウォシュレットを選ぶ自由度が少ない
- ですがデザイン性が高く、掃除もしやすい
という特徴があるので「予算があり、清掃性・デザイン性を重視する方」にお薦めです。ですが予算を抑えたい方には、お薦めできません。
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